忘却に委ねて

恥じて生きるより熱く死ね

Mayhem Thalassic Japan Tour2023@梅田クラブクアトロ 感想

メイヘムを観てきたぞ!!!ライブを見終えた今、世界最強のバンドだよアンタ...という感じで全身がブラックサークルに包まれている。
 
が、とはいえ、行く前はそこまでモチベが高いわけでもなかった。個人的な事情として最近は就活やら期末レポートで立て込んでいたのと、週末は楠木ともり最後のステージになるであろうAZUNAのユニットライブが控えており、BLACK METALという気分でもなかったからである。
 
ライブ当日、リクルーター面談を終え、スーツから革ジャンに着替え慌ただしくバスに乗りこみ大阪に到着したのが16時前くらいだった。事前物販はなしとの情報を聞いていたのでホテルでチェックインを済ませて会場入りしたのが18時前くらい。おお、いるわいるわメタラーの集団!!!コロナ禍以降、メタルのライブは21年7月のGALNERYUS大阪以来だったので私がよく行くラブライブ!の現場とは違う異質な雰囲気の客層に懐かしさと感情の高まりを感じる。しかしメタルのライブって大概平日にしかやらないから学生はよくても社会人が予定空けて参戦するのは大変だろうなと思う。
 
整理番号は50番台で3列目中央くらいのポジションを確保する。Tシャツも買おうと思ってたが物販列に結構並んでたのと単純に現金がなかったので諦めた。
 
19時開演で前座に出てきたのはVMOとかいう訳の分からないバンドだった。メンバーそれぞれがブラックメタルの代表的バンド(ex.ダークスローン、ザスター、ゴルゴロス)名がカタカナで書かれた衣装を身にまとっている。ストロボ的な光源、結構な音圧、異様なスモーク噴射なんかを演出しインダストリアルメタル?ポストブラックメタルっぽいことをやったり女性voによるクリーンボイスもあったりとまあまあ楽しめた。途中、アッティラが登場するサプライズ?があったところで少し湧いてた以外観客はほぼ全員地蔵していたが。 
 
だいたい30分程度で終わったが、そっからメイヘム登場までが長かった。4〜50分はかかったんじゃないかと思う。
 
いよいよメイヘムが登場すると場の雰囲気が一気に高まり、後方から押され気味になる。いいね〜!
 
セットリストはこれ。セトリの紙がTwitterにあったので作成した。2023年のツアーとあまり変わらないようだった。
見てわかるように3部構成となっている。まず最近の曲をやり、伝説的名盤「De Mysteriis Dom Sathanas」から何曲かやり、初期曲をやるという時代を遡る構成だった。
 
1部で「Bad Blood」や「Voces Ad Alta」なんかの速めの曲聞いてて特に思ったがヘルハマーを中心とする楽器隊の演奏はかなりタイトで、音響もまずまずよく途中昂りから何度も「Foo〜〜」みたいな絶叫をあげてしまった。とはいえ骨やら縄を持ったアッティラの存在感も当然あり、もうひたすら恍惚という感じだった。
2部で「Freezing Moon」のイントロが流れ出すと場内は一気に盛り上がり、私のいた前方中央では軽くモッシュも発生する。誰かの零したドリンクが私のズボンにだいぶ掛かってしまい誰だよ死ねやと思ったがメイヘムの前ではあまりに些末なことだと思い直しすぐに受け流す。しばらくモッシュに付き合っていたが激しめになってきたし疲れたので離脱して左の方へ退避する。前座のスモークが異常だったのでワンチャンFuneral Fogもやらないかなとおもったがやらなかった。
3部(アンコール?)の前にメイヘムコールがあり、「Silvester Anfang」の怪しげなイントロとともに幕を開ける。あとこのへんのタイミングで垂れ幕が変わり、デッドとユーロニモスの顔になるという熱い演出もあった。ロードオブカオスの公開も影響しているのかもしれない。俺は熱心なメイヘムファンというわけではないのでこのへんのスラッシュメタルっぽい初期の曲はよく知らないが、いずれにしても2部の熱量が最後まで保たれ、場内は熱気に包まれたまま終演となった。
 
いやしかし...感無量なライブだった。90年代ノルウェーアンダーグラウンドで流行ったブラックメタルバンドが殺人放火やらの犯罪を繰り返していたーーみたいな事実は23歳の私にとって遥かに昔すぎるし、いわば「歴史」みたいな感覚であるが、その「生き証人」が目の前でライブをしているというのもまた信じられなかった。今回初めてメイヘムを観たが、観客の多くを占めるおっさんズとは違う新鮮な感覚を抱けたかなと思う。また、久々の「ライブ感」を味わえたのも良かった。私は普段ラブライブ!を中心とする声優コンテンツのライブにはよく行くものの、根本はメタラーなので、「メロイックサインを突き立てオイ!オイ!と叫びモッシュでぶつかり合う」、これこそがライブだよなーというのを改めて感じる。ライブで声出せない状況ってやっぱどう考えても不健全で狂ってるし、コロナ以前の「日常」が徐々に戻りつつあるのを実感できた。もうそれだけで涙が出そうになる。
 
というわけで改めて最高のライブだった!3月のエンペラーも当然行きますよ〜イクイク